『日出乾坤輝』
あけましておめでとうございます。
本年も皆さまにとりましてより良い一年になりますことを心よりご祈念申し上げます。
この度の能登半島地震で多くの尊い人命が失われ、多くの方々が被災された状況に心を痛めております。
お亡くなりになられた方々のご冥福を祈り、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
景福寺では本堂の床の間に所蔵のお軸を掛けさせていただいております。
今回はお正月にちなんだお軸を掛けさせていただいております。
『日出乾坤輝』
日出でて乾坤輝く(ひいでてけんこんかがやく)
(日出でて乾坤輝き 雲収まりて山岳青し) [慧覚禅師]
(意味)「太陽が出て、天地は光り輝き、雲も消え失せ、山々が青々と見える」
乾坤(けんこん)というのは「天地万物」を表します。
本来この言葉は、仏が智慧の光でもって、無明の闇を照らし、真理をあらわにすることを、比喩的に表現されたものです。
これまで、雲のように煩悩がおおいかぶさっていたのが、真理を得ることによって一気に晴れ渡り、澄み切った心持ちになったことを表しています。
この「日出づ」を元旦の「初日の出」と見て四方に輝く朝の空を思い、この一年が希望に満ちた年になることを願う、新年にふさわしい句でもあるのです。
希望に満ちた一年になるよう、少しでも、今、自分のできることを肝に銘じて精進してまいりましょう。
作者(筆者) 楢崎 通元 (1927~2022)
愛媛県 瑞應寺三十世住職。瑞應寺専門僧堂堂頭師家。
広島県出身。平成九年、兄楢崎一光の跡を継ぎ瑞應寺住職就任。
以後、専門僧堂指導者として多くの修行僧を指導。宗門の書籍の整備や出版に尽力。令和元年退董。
令和四年七月二十五日御遷化。世寿九十五歳。
#景福寺#岡山景福寺#禅#曹洞宗#お正月#鏡餅#禅語#軸#正月の禅語#新年を寿ぐ#おけましておめでとうございます#本年もよろしくお願い申し上げます!