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釈尊成道会(しゃくそんじょうどうえ)

 

景福寺では所蔵の軸を本堂床の間に掛けさせていただいております。

今回のお軸は『釈尊成道図』(しゃくそんじょうどうず)。

12月8日は釋尊成道会(しゃくそんじょうどうえ)[お釋迦さまが悟りを開かれた日]です。

曹洞宗の修行道場や寺院ではお釋迦様の成道会(お悟りを開かれた日)にちなみ、

12月1日から8日まで集中的に坐禅修行に励む「臘八摂心(ろうはつせっしん)」が行われます。

道場では期間中は朝から晩までひたすら坐禅をし続け、己にとことん向き合う修行を行います。

 

 

インドでは古来より様々な苦行が考案され実行されてきました。

悟りを得る前のお釋迦さまも、他の苦行者と同じように山にこもり様々な苦行を行い、我が身の業を振り切り、執着を捨て去ろうとしたのです。

何年もの苦行の末に、お釋迦さまの身体の肉は剥げ落ち皮はしわだらけになり、

目は深くくぼんで、毛は抜け皮膚は荒れ黒ずみ、悲惨きわまる姿になってしまいます。

しかしながら、六年間にもおよぶ苦行を重ねても、

自身の求める悟りが得られないことを身をもって知ったお釋迦さまは、

苦行を打ち捨てその修行の森から出て山を下る決意をしたのです。

山を出たお釋迦さまは、ナイランジャナ河に辿り着き河の水で身体を清めた後、

スジャータの捧げた乳粥を食して衰えた身体を癒しました。

生気を取り戻したお釋迦さまはその後、菩提樹の下に坐り静かに瞑想に入り、長く深い瞑想の後に、ついに悟りを開いたのです。

お釈迦様は、痛みや苦しみといった苦行や自分の外側に悟りを求めるのではなく、自分自身の内側に目を向け自分自身の有様を明らかにすることで、すべての苦しみの根源を明らかにし、あらゆる苦しみからの解脱を果たしたのです。

釋尊成道図はまさにその時の菩提樹の下にお坐りになられた姿を描いたものであります。

 

景福寺でも、お釈迦様の成道の軸を掛け、

お釈迦様の成道なされたことへの感謝と報恩の誠をささげさせていただいております。

12月中旬まで掛けさせていただいております。

お参りの際はどうぞご覧いただき、お手をお合わせください。

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