「猫の手も借りたい」
七十二候:「蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)」の頃となりました。
かつて絹は日本の重要な産業のひとつでした。蚕は新鮮な桑の葉しか食べず、夜中でも食べ続けます。
そうやって何度か休眠を繰り返しながら成長した蚕が、最後に猛然とした勢いで桑の葉を食べると、いよいよ糸を吐いて繭を作り始めます。
桑の葉を沢山採ることは大事な作業で、蚕をねずみから守ることも重要な仕事でした。
農家は蚕の世話と田植えなどが重なり、猫の手も借りたいほど忙しい時期でした。
猫は大切な蚕をねずみから守ってくれるため、ご近所同士で猫を貸し借りすることもあったそうです。かつては居てくれるだけで十分役に立っていたようです。
時代が変わり、現在は猫カフェ、備中松山城の猫城主、猫駅長など様々な所で愛される存在になっています♪
この時期が旬のそらまめも、蚕(かいこ)の姿に似ていることから「蚕豆」とも書きます。
社会活動も徐々に戻りつつあります。
滋味あふれる蚕豆をいただき活力を養いたいものです。